GP ストックホルム

マジック:ザ・ギャザリングのグランプリ(GP)は、日本を含め、世界各地で毎週末のように開催されています。この連載記事では、各地で行われるGPへの出張談を紹介していきます。マジックのイベントだけではなく、開催地の観光も含めた「旅しながら働く」というライフスタイルが、この記事のテーマです。

今回の記事はGPストックホルムについてです!

▲飛行機からの景色     ▲ストックホルム

ストックホルムはスウェーデンの首都ですが、日本からの直行便はありません(2018年10月現在)。アジアやヨーロッパ等での乗継便で、15時間~20時間ほどかかります。私はタイのバンコク経由で行き、合計22時間ほどかかる長旅でした。ストックホルム・アーランダ空港着陸前には、飛行機から緑豊かな森と、湖のようなものがたくさん見えました。ストックホルムは、「水の都」や「北欧のヴェネツィア」ともいわれ、水の上に浮いているような都市景観が広がっています。

今回は、GPの前日(9月13日の早朝)にストックホルム入りしました。アーランダ空港からストックホルム中心部までは電車で30分ほど。GP会場に隣接している宿泊先に一度荷物を置きに行き、GPの準備を数時間してから、午後に観光のため街に出ました。ストックホルムは首都だけあって現代的な都市ですが、ガムラスタンという旧市街では、石畳の通りと黄土色の建物が見られ、雰囲気がガラッと変わります。この日は木曜日で平日でしたが、公園でかくれんぼをする親子がいたり、カフェやバーでゆっくりとおしゃべりして過ごす人がたくさんいたりと、とてもゆったりとした時間が流れていました。


▲ガムラスタン旧市街   ▲ヘラジカ肉

夕食は、日本で知り合ったストックホルム在住の友人たちと共に、スウェーデン料理の店に行きました。ヘラジカのハムやトナカイのステーキなど、北欧ならではのメニューが目白押しで、いろいろと試してみました。他にも、スウェーデンでメジャーなのが「クネッケ」、と呼ばれる平たい乾パンです。このクラッカーのようなクネッケは北欧の朝食の定番で、私が宿泊したホテルの朝食ビュッフェにも、たくさんの種類が並んでいました。クネッケは昔から保存食として食べられてきましたが、栄養価が高いにも関わらず低カロリーで食物繊維が豊富に含まれているので、近年健康食としても注目されています。私も自分へのお土産として、スーパーでクネッケをたくさん購入しました。


▲朝食ビュッフェのクネッケ ▲スーパーには何種類ものクネッケが並ぶ

GPストックホルム



今回のGP会場であるStockholmsmässan(ストックホルム国際見本市)は、中心街から電車で15分ほどの郊外にある大きな展示場です。GP会場のテーブルやイスは、さすが北欧だけあって、シンプルでありながらスタイリッシュなものでした——IKEAで見るような北欧家具を想像してください。私は日本のGPにも何度か出張で行っていますが、日本の会場はいつもだいたいパイプ椅子で、もう少しおしゃれで快適なイスにならないかなぁ、と感じています。プレイヤーの皆さんも、長時間座っていて疲れませんか?

GPストックホルムで印象的だったのは、日本のGPに比べて女性が多かったことと、小さな子ども連れのパパがちらほら居たことです。ベビーカーを押しながら、販売ブースでカードを眺める姿からは、育児にパパも当たり前に参加するスウェーデンの文化が垣間見られました。もう1つ、ストックホルムで印象に残ったのは、クレジットカード文化が浸透していることです。日本のGPでは、現金でのやりとりがほとんどですが、GPストックホルムではクレジット決済が非常に多かったです。前日に夕食を共にした友人は、「現金を使ったのは半年以上前かな、覚えてないや」と言ったほど。GP当日は現金で支払う人もいましたが、あるお客さんは「出店ブースではカードが使えないかもと思って、現金をわざわざ用意してきた」と言っていました。


マジックを通した出会いと再会




マジック:ザ・ギャザリングの取扱店として世界中のGPをめぐることは、各国を旅行できる楽しみがありますが、それ以外にも楽しいことはあります。これまでにマジックを通して、数々のジャッジやアーティストと知り合ってきました。GPで会うたびに、話をしたりお互いに手土産を渡したりしています。7月にGP千葉のために来日したAdam Paquette氏を、GPの前の週末に東京MTGへ招き、トークイベントとサイン会を開催しました。イベントの合間に昼食を共にし、様々なことを話して楽しみました。GPストックホルムでは、Adam Paquette氏がアーティストとして来ていたので挨拶に行くと、温かいハグで迎えてくれました。


▲アーティストと東京MTGの助っ人Gian Lucaとともに

今回のGPストックホルムでは、 Jeff Menges氏、Filip Burburan氏、Pete Venters氏と新たに知り合い、夕食を共にし、マジックやアートに関することはもちろん、家族のことやこれまでの旅行について話したりしました。また、東京MTGはアートにも力を入れているので、アーティストから直接原画を購入することもあります。ストックホルムではFilip Burburan氏から「攻撃的なマンモス」など、数点を購入しました。また、Jeff Menges氏からは、マジック20周年記念の本『The Gathering: Reuniting Pioneering Artists of Magic: The Gathering』を購入しました。アーティストから直接、作業工程やアート作品へ込めた思いなどを聞くことができるのは、大変貴重な体験で興味深いものです。人々との出会いと再会も、「旅しながら働く」というライフスタイルの醍醐味ですね。